人的資本経営への取組み
しずおかフィナンシャルグループは、マテリアリティの一つに「人的資本経営の実践」を掲げ、役職員一人ひとりの成長と組織全体の変革を通じた持続的な企業価値向上を目指しています。第2次中期経営計画においては、人的資本経営を重要な経営基盤として位置付け、経営戦略と人財戦略の連動を強化するとともに、人財ポートフォリオの最適化、人財育成、DE&I、Well-beingの推進を通じて、人と組織の力の最大化に取り組んでいます。
しずおかフィナンシャルグループの人的資本経営の考え方
地域やお客さまのニーズが多様化し、社会・経済環境が大きく変化するなか、持続的な企業価値向上には、人と組織の力を最大限に発揮することが重要であると考えています。こうした考えのもと、「多様性」「自律」「挑戦」をキーワードに、役職員一人ひとりの成長と組織の変革を通じて、地域社会の持続的な発展に貢献していきます。
しずおかFG 人的資本経営の考え方
私たちは、多様性を認め合い、互いの違いを強みに変える。そして、一人ひとりが自律して学び、自らのキャリアを切り拓きながら、新しいことに挑戦する。その積み重ねが、組織を成長させる原動力となり、社会に新たな価値を生む。
多様な人財が融合し、互いの強みを活かし合うとともに、一人ひとりが自分らしく働くことができる
高い当事者意識を有し、自らのキャリアや学びを主体的に考え、基本理念と行動の一致を実現する
失敗を恐れず新しいことへ挑戦し、その挑戦から組織に新たな可能性を広げ、社会に価値を創出する
人的資本経営をテーマにした対談の開催
地域やお客さまのニーズが多様化し、社会・経済環境が大きく変化するなか、持続的な企業価値向上には、人と組織の力を最大限に発揮することが重要であると考えています。こうした考えのもと、「多様性」「自律」「挑戦」をキーワードに、役職員一人ひとりの成長と組織の変革を通じて、地域社会の持続的な発展に貢献していきます。
戦略
地域と私たちの持続的な成長に向けた第2次中期経営計画では、社会価値創造と企業価値向上の最大化に向けて、両価値の好循環を創出する経営を目指します。この実現に向けた基本戦略を支える経営基盤として人的資本経営を位置付け、役職員一人ひとりの成長と組織全体の変革に取り組んでいます。経営戦略ではグループの目指す姿を、人財戦略では人と組織のありたい姿を描き、この2つの戦略を連動させることで人と組織の力を最大化し、持続的な企業価値向上を実現します。その実現に向けて、4つの重点アクションを定め、各種施策を推進しています。
| As is現在地 | Action行動 | To beこれから | ||
|---|---|---|---|---|
| 1 | 人財ポートフォリオ | 高度化する戦略の実現に必要な人財の量・質・配置の最適化に課題 |
|
経営戦略と連動した人財ポートフォリオの最適化 |
| 2 | 人財育成・自律的なキャリア形成 |
|
知識・スキルの高度化と自律的な挑戦を促す人財育成 | 自律的に学び、挑戦し、新たな価値創造を生み出すとともに、変革を担う人財が継続的に育つ組織 |
| 3 | 多様性(DE&I) | 多様な人財の登用や挑戦機会の創出に課題。様々な価値観や経験を組織の競争力に十分転換できていない | 人財価値を最大化するDE&Iの深化 | 多様な人財が能力を最大限に発揮し、組織の競争力向上につながっている状態 |
| 4 | Well-being | 健康課題の多様化、役職員エンゲージメントのさらなる向上への対応が必要 | 健康経営のさらなる深化とウェルビーイングの向上 | 一人ひとりが心身ともに健康で、能力を最大限に発揮し、個と組織の共成長につながるウェルビーイングを実現 |
①戦略と連動した人財ポートフォリオの最適化
目指す姿戦略実現に向けた人財を継続的に創出できる人財ポートフォリオの構築
人財戦略の実現に向けた人的資本投資と一人当たりの生産性向上
第2次中期経営計画では、戦略人財の採用・育成やAI活用に向けた教育を中心に人的資本投資を拡充し、人財ポートフォリオの最適化を進めています。重点領域を担う人財の確保・育成と最適配置、AIによる業務効率化を通じて、一人ひとりが能力を最大限発揮できる体制を構築し、生産性向上と地域・お客さまへの提供価値の向上を目指します。また、その成果は「一人当たり業務粗利益」を指標として測定し、2025年度の65百万円から2028年度には86百万円への向上を目標としています。
※ 一人当たり業務粗利益=連結業務粗利益÷フロント人員(3領域の人員数)
人財戦略の実現に向けた人財ポートフォリオの最適化
第2次中期経営計画では、事業領域を「共創」「成長」「挑戦」の3つに区分し、各領域の戦略に応じた人財 の重点配置を行います。グループ全体の人員数は約4,200名と現状と同水準を維持しつつ、AIの活用 による業務効率化等を通じてミドル・バック部門の業務量を削減し、捻出した人員を重点領域へ再配置 することで、戦略の実行可能性を高めます。
戦略の変化に応じた戦略人財のアップデートと最適な配置
人財の確保に向けた採用の多様化
3つの事業領域それぞれで求められる人財像や専門性の違いを踏まえ、従来の新卒採用・キャリア 採用に加え、リファラル、アルムナイ、グローバル人財、プロ人財、副業・兼業人財など多様な採用 チャネルを活用します。必要な人財を最適なタイミングで確保・配置することで、戦略実行力を高め、 持続的な企業価値向上の実現を目指します。
※アルムナイ(退職した社員)で形成されるコミュニティ
②戦略実現に向けた人財の育成と自律的なキャリア形成
目指す姿戦略実現に向けた人財を継続的に創出できる人財ポートフォリオの構築
戦略の実現を支える人財育成
地域社会やお客さまの直面する課題が複雑化・多様化するなか、これらを解決し新たな価値を創出 していくためには、多様な人財が挑戦・成長し、活躍し続ける組織風土と企業文化の醸成が必要です。 この実現に向けた「ヒト本位の組織づくり」として「リーダー変革」「スキル変革」「共創・共育変革」 の3つの変革に取り組みます。
3つの変革について詳しくはこちら
③DE&I推進による新たな価値の創造
目指す姿多様な人財が能力を最大限に発揮し、組織の競争力向上につなげる
女性活躍推進に向けた取組み
しずおかフィナンシャルグループは、女性活躍の推進を企業価値向上につながる重要な経営課題と位置付けています。女性のキャリア形成支援や積極的な配置・登用を進めるとともに、管理職層における女性比率の向上や男女賃金差異の改善に取り組んでいます。指導的地位に占める女性比率については、「2027年3月末までに27%以上」「2031年3月末までに40%以上」を目標に掲げ、多様な人財が活躍できる組織づくりを通じて、持続的な企業価値向上を目指しています。 また、一般社団法人日本経済団体連合会が推進する「2030年までに役員に占める女性比率を30%以上にする」ことを目指す「2030年30%へのチャレンジ」に賛同しています。しずおかフィナンシャルグループにおける女性役員は社外取締役に2名が就任しています。グループ会社においても、代表取締役に1名が就任しているほか、取締役、執行役員には15名が就任しています(2026年6月時点)。
キャリア形成に向けた課題認識
静岡銀行では、職位別の「ランクアップ希望者」の割合において、男女ともに職位が上位になるほど下降する傾向を課題と認識しています。特に、管理職へのキャリアアップを目指す「C1」層では女性の ランクアップ希望者の割合が大きく減少しており、 男女間の意識に差が見られます。これは、女性の キャリアモデルが個人営業・資産運用分野に偏りがあることが要因の一つと捉えています。
男女賃金差異の縮小に向けた取組み
しずおかフィナンシャルグループでは、女性管理職比率の低さが男女の賃金差異を生じる要因の一つだと考え、女性活躍の推進を通じて、差異の極小化につなげています。なお、静岡銀行の正社員においては、個人の価値観や ライフスタイル等に合わせ、転居転勤の有無を自身で選択できる制度を導入しており、制度上の差異はありません。
障がい者の活躍支援
障がい者がやりがいや働きがい等を感じながら、安心して働くことのできる就労環境を整備し、社会への参画を積極的に支援することを目的として、2019年10月にしずぎんハートフルを設立しました。2026年4月1日時点の障がい者雇用率(グループ合算)は2.55%となっています。また、障がい者の活躍推進に取り組む国際イニシアチブ「The Valuable 500」の考え方に賛同し、国内の地方銀行で初めて同イニシアチブに加盟しています。
人権尊重に向けた取組み
しずおかフィナンシャルグループでは、人権尊重に対する責任の高まりなど企業の社会的責任について認識を深めるため、役職員への継続的な教育を実施しています。
主な取組み
| 取組み | 内容 |
| 人権啓発教育の強化 (階層別研修の充実) |
新入社員研修や階層別研修などで、役職員一人ひとりが人権方針や人権問題を正しく理解し、一層認識を深めるようなカリキュラムを取り込んでいます。 |
| ハラスメント勉強会の開催 | ハラスメントの根絶に向けた対応を強化するため、全マネージャー向けの研修や、職場単位の勉強会を通じて、上司・部下が相互の意識のギャップ等について議論し、良好な職場環境の構築やコミュニケーションの向上を図っています。 |
| オープンカレッジの開催 | オープンカレッジにおける人権啓発に関するセミナーを定期的に開催しています。 |
| Eラーニングの実施 | 人権に関する基礎知識の習得や、企業に求められる人権尊重などを再確認するためのEラーニングを実施しています。 |
| 研修動画の視聴 | 様々な研修動画の視聴を通じて、役職員の人権尊重に関する理解度向上に努めています。 |
LGBTQ+理解への取組み
性的マイノリティに関する差別等の人権侵害によるハラスメント防止を図るとともに、多様性を尊重する企業風土を醸成するため、同性パートナーシップ制度の導入やハンドブックの作成、アライバッジの配付等、LGBTQ+に関する施策を実施しています。
主な取組み
外部イベントへの参加
アジア最大級のLGBTQ+イベントに参加。パレードへの参加などを通じて、多様な性のあり方への理解を深め、しずおかFGとしてLGBTQ+の方々を理解・支援するアライの輪を広げています。
④健康経営のさらなる進化とウェルビーイングの向上
目指す姿一人ひとりが心身ともに健康で、能力を最大限発揮し、個と組織の共成長につながるウェルビーイングを実現
健康経営の推進
しずおかフィナンシャルグループでは、従業員の健康保持・増進を重要な経営課題と位置づけ、働きやすい環境づくりや従業員による健康づくりへの支援に積極的に取り組む「健康経営」を推進しております。
リスク管理
人的領域における人員構成の歪みなどに起因する内部環境におけるリスクと、人口減少等に伴う人財獲得競争の激化などに起因する外部環境におけるリスクについて、以下のとおり対応策を検討しています。 なお、当グループは、内外環境の変化に伴う諸課題を「リスク」として認識する一方、価値創造型人財やAI人財 等の育成により、地域課題の解決や非金融領域への展開が進むことなどについて、新たな価値の創造や組織風土の 変革へつながる「機会」であると捉えています。
主なリスクと対応施策
| リスク区分 | 主なリスク | 対応施策 |
|---|---|---|
| 内部 環境 |
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| 外部 環境 |
|
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- 人員構成の歪みと退職者数の高止まりにより、企業価値や競争優位性の後退につながる
- エンゲージメント指標の停滞により、生産性や顧客満足度の低下を招き、業績が後退する
- インテグリティの欠ける事象の発生により、企業価値の毀損につながる
- 新たな事業領域に応じた人財の再定義と最適配置が遅れ、中計ビジョンの実現ができない
- 役職員の「働きがい」と「働きやすさ」の追求
- エンゲージメント結果について考える、部店毎の勉強会実施
- 研修メニューの見直しと戦略人員の再配置
- 人口減少等に伴う人財獲得競争の激化により、人財ポートフォリオの構築が進まず、各種戦略の実現ができない
- 就労観、働き方の多様化への対応が遅れ、優秀な人財の流出につながる
- 金融業務におけるテクノロジーの進化への対応が遅れ、新たな価値の創出が進まない
- 人財調達手段の多様化
- 多様なキャリア選択肢の提供
- 必要なスキルの再定義とリカレントの促進
指標と目標
| KPI(自主目標) | 2025年度(実績) | 2028年度 |
|---|---|---|
| 一人当たり業務粗利益 | 65百万円 | 86百万円 |
| 価値創造型人財 | 363名 | 520名 |
| 課題解決型人財 | 665名 | 920名 |
| デジタル人財 | 90名 | 115名 |
| AI人財 | ー | 150名 |
| キャリア採用者※1 | 71名 | 100名※3 |
| キャリアマッチ度※1 | 72.3% | 75.0〜80.0% |
| マイキャリア・デザイン制度利用者数 | 217名 | 前年度比上昇 |
| 女性役員比率※2 | 20.0% | 30.0%※3 |
| 女性管理職比率※1 | 20.4% | 27.0%※3 |
| 新入社員における女性比率 | 45.3% | ー |
| 従業員全体における女性比率 | 45.2% | ー |
| 正規雇用労働者の男女間賃金差異の改善※1 | 67.4% | 70.8%※3 |
| 男性育休平均取得日数※1 | 31.6日 | 100名※3 |
| 障がい者雇用率 | 2.55% | 法定雇用率維持 |
| 有給休暇取得率 | 72.3% | 80.0%※4 |
| 健康アプリダウンロード率 | 84.0% | 90.0%※4 |
| 定期健診後の二次検査受診率 | 53.1% (暫定値) |
100名※3 |
| 健康アプリダウンロード率 | 71名 | 100名※3 |
※1 静岡銀行単体 ※2 しずおかFG単体 ※3 2026年度目標 ※4 2027年度目標